杉並の講じた妙手により、カツカレー派の勝利によって今回の『秤事』は幕を閉じた。

今年の香々祭で、体育祭と文化祭どちらをするのか。学園中が盛り上がる『秤事』に向けての勧誘期間が始まった。

愛乃亜に頼ってもらえないジレンマと、力を貸すことも出来ない自分の無力さに可子は落ち込んでいる。そしてそんな自分を棚に上げて愛乃亜に辛く当たってしまったことを後悔する可子に、創眞は一緒に愛乃亜と話をしようと約束し、可子が安心して寝るまで側にいてあげた。

灯莉と創眞の仲を気にするあいかに、創眞が改めて「あいかが好きだ」と告白する。あいかの誤解も解けて、晴れて二人は付き合うことになった。

目を覚ました雪那は、最後の力で創眞に「時遡の魔法」をかけた。そして創眞に「時遡の魔法」を継承し、自分の役目は終わったと言う。最後まで創眞の幸せを願って、雪那の存在は消えてしまった。

パスの狭間で取り残されていた愛乃亜を無事に見つけることが出来た。思わぬ助けに、愛乃亜は素直にお礼と、創眞に会いたかった気持ちを口にする。

情熱的な告白に対して、自分の気持ちが分からずに返事を先延ばしにしていた創眞は、クリスマスイブの夜、ようやく瑞花に想いを伝えることが出来た。待たせたことを謝る創眞に、これでこれからは遠慮なく甘えられると瑞花は笑う。

ずっと影武者として自分を殺してきたあいか。しかし創眞と出会って、前向きに行動し、そうすることで夢に近づけることを知った。新たに開けた道もこれからの生き方の選択肢に加えて、あいかは自分らしく生きていくことを創眞に話す。あいかが何を選択しても、創眞はあいかを支えてあげると誓った。

自分の代わりに消滅してしまった創眞を想い、愛乃亜は泣き崩れた。そして創眞の痕跡を辿ってパスを渡り歩く日々が続いていた。その想いが奇跡を起こし、創眞は帰ってくる。泣きながら胸に飛び込んでくる愛乃亜を、創眞は「ただいま」と言って抱きしめた。

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